【第89回アカデミー賞最終予想】助演男優賞
■助演男優賞
▲ジェフ・ブリッジス(最後の追跡)
ルーカス・ヘッジズ(マンチェスター・バイ・ザ・シー)
○デヴ・パテル(LION/ライオン 25年目のただいま)
マイケル・シャノン(Nocturnal Animals)
◎マハーシャラ・アリ(ムーンライト)
前哨戦をほぼ総なめしてきたマハーシャラ・アリ(ムーンライト)の優位は動かない。ただ、唯一逃した重要賞ゴールデン・グローブ賞の結果だけがほんのわずかな不安になっていることは事実。ただし、そこで敗れた相手アーロン・テイラー・ジョンソン(Nocturnal Animals)はノミネートされておらず、直接的な脅威とはなっていない。特に演技賞の選出ではやや特異な一面を持つゴールデン・グローブ賞だけにその結果をことさら重視する必要もないだろう。
が、それでも昨年シルベスター・スタローン(クリード チャンプを継ぐ男)が落選したように、もし万が一が起こりうるとしたら、オスカー像は残る4人の誰の手に渡っても不思議はない。中でももっとも可能性が高いのはデヴ・パテル(LION/ライオン 25年目のただいま)か。「スラムドッグ$ミリオネア」で鮮烈なハリウッドデビューを飾ったが、その後も「マリーゴールドホテルで会いましょう」やTVシリーズ「ニュースルーム」など着実にキャリアを積み重ねている。「スラムドッグ〜」でノミネートされなかった分も含め、再評価される可能性はある。
また、助演男優賞部門はその昔からベテラン俳優に甘い傾向があるので、ジェフ・ブリッジス(最後の追跡)にもチャンスがありそう。すでに受賞経験のあるベテランだが、そのキャリアを考えればもうひとつのオスカー像が渡ったとしても不思議はない。