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第93回アカデミー賞サプライズノミネート(解説)

アカデミー賞 記事:2021.03.16

93surprise

第93回アカデミー賞ノミネーション サプライズノミネート

監督賞:トマス・ヴィンターベア(Another Round)

助演男優賞:ラキース・スタンフィールド(Judas and the Black Messiah)

脚色賞:ザ・ホワイトタイガー

長編アニメーション映画賞:「映画 ひつじのショーン UFOフィーバー!」
 
矢継ぎ早に発表されるノミネーション放送に対応するため、事前にノミネートされそうな作品(人物)のショートリストを用意していたのですが、余裕を持って用意していたはずのリストにもない名前が呼ばれて対応にテンパった部門が2つありました。

1つは長編アニメーション映画賞の「映画 ひつじのショーン UFOフィーバー!」。前哨戦でもまったく名前があがることなく、完全に蚊帳の外だと思いこんでいました(すみません)。ただ、前作「映画 ひつじのショーン 〜バック・トゥ・ザ・ホーム〜」も同部門にノミネートされていたのだし、当然その続編がノミネートされたこともフロックではありません。

もう1つは助演男優賞のラキース・スタンフィールド(Judas and the Black Messiah)。同作品では共演のダニエル・カルーヤにスポットが当たっており、前哨戦でもスタンフィールドの名前はほとんどあがっていませんでした。「ゲット・アウト」で共演した2人がこうして同時に評価されるのは喜ばしいかぎりです。

脚色賞部門ではインド・アメリカの合作「ザ・ホワイトタイガー」が堂々のノミネート。ノミネーションの発表を担当したプリヤンカー・チョープラーはこの作品の出演者とあって、名前を読み上げるときに嬉しそうに小躍りしていましたね。重要前哨戦であるアメリカ脚本家組合賞にノミネートされているのでサプライズと言っては失礼ですが、同じくNetflix作品「マ・レイニーのブラックボトム」やオスカー受賞脚本家チャーリー・カウフマンの「もう終わりにしよう。」など並み居る競合を退けての候補入りは快挙と言っていいでしょう。

監督賞にノミネートされたトマス・ヴィンターベア(Another Round)は、ドグマ作品「セレブレーション」や傑作「偽りなき者」ですでに国際的な評価が確立している監督だけに、ノミネートの資格は十分です。また、ここ2年続けて外国語の作品が監督賞を受賞しており(「ROMA ローマ」のアルフォンソ・キュアロンと「パラサイト 半地下の家族」のポン・ジュノ)、アカデミー会員が評価の対象を広く外に向けていることは傾向として明らかでした。それでも、女性監督の活躍がひとつのキーワードだった今年に、決して有利とは言えない条件のなかでノミネートを勝ち取ったことは、やはり大きなサプライズと言っていいと思います。


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